医科歯科連携とは

医科歯科連携は、患者様の全身的な
健康をサポートするために
医療機関と歯科医院が協力する重要な取り組みです。当院では、各専門分野と連携し、
患者様に適した治療を提供することで、
患者様が安心して医療を受けられる
環境を整えています。
福山市の歯医者 河底歯科・矯正歯科が
取り組む医科歯科連携の内容について
詳しくご紹介します。

医科疾患により手術を行う患者様の口腔管理

周術期
口腔管理について

医科・病院歯科と連携/専用紹介状有り
周術期(しゅうじゅつき)とは?
周術期(しゅうじゅつき)とは、手術を受ける前後の期間のことをいいます。
もっとわかりやすく言うと、手術の「準備から回復まで」のすべてを指します。

周術期管理の重要性

手術を受ける患者様にとって、口腔内の健康は術後の回復や合併症の予防に大きく影響を与えます。周術期管理では、手術前に口腔内の問題を解消し、術後のリスクを軽減することを目的としています。福山市の歯医者 河底歯科・矯正歯科では以下の取り組みを行っています。

  • 口腔内のチェック
    虫歯や歯周病、入れ歯の状態を診査し、治療が必要な箇所を確認します。
  • 歯石除去
    歯垢や歯石を除去することで、感染リスクを低減します。
  • 義歯の調整
    義歯が適切にフィットしているか確認し、必要に応じて調整を行います。
  • 揺れている歯の処置(抜歯や固定など)
    全身麻酔の手術時には、呼吸のための管をお口から通します(気管挿管)。その際、動揺歯や孤立歯などがあると歯の脱落や破折などが起きてしまう可能性があります。これを防ぐため、症状に適した処置を施します。
それってホント?

口腔ケアをすると入院期間が短くなる!?

口腔ケア(お口の中を清潔に保つケア)は、単に歯を磨くことだけでなく、全身の健康に大きな影響を与えることがわかっています。厚生労働省のデータによれば、正しい口腔ケアを行うことで入院期間が短縮されるというエビデンス(科学的証拠)が得られています。

なぜ口腔ケアが重要なのか?
  • 感染症の予防
    お口の中の細菌が多いと、肺炎やその他の感染症を引き起こすリスクが高まります。特に入院中の患者様では、免疫力が低下している場合が多く、細菌による感染が全身に広がる危険性があります。正しい口腔ケアを行うことで、感染リスクを減らすことができます。
  • 全身の健康状態を維持
    口腔内の細菌が血流に入り込むと、心疾患や糖尿病などの悪化につながることがあります。口腔ケアを通じてこれを防ぎます。
  • 術後の回復を促進
    手術後に感染症や炎症が少ないと、治癒が早く進みます。結果として、退院までの時間が短縮されるのです。
口腔ケアが入院期間を短縮する
メカニズム
  • 誤嚥性肺炎の予防
    お口の中の細菌が気道に入り込むことで発生する肺炎を予防します。特に高齢者や手術後の患者様への効果が顕著です。
  • 炎症を軽減
    口腔内の炎症を少なくすることで、全身の炎症反応も抑えられます。これが体力の回復を早める要因となります。
  • 栄養摂取の改善
    お口の状態が良いと食事がしやすくなり、栄養をしっかり摂取できるため、体力の回復を促します。

*

厚生労働省の
データが示す事実
厚生労働省による研究では、口腔ケアを徹底した患者様の入院期間が平均して約20%短縮されたというデータがあります。この結果は、口腔ケアが患者様の全身状態の改善に寄与していることを裏付けています。

口腔機能の管理による入院日数の変化

口腔管理が健康の一助に
口腔ケア、どれが効果的?
口腔ケアは、単にお口の健康を守るだけでなく、全身の健康を維持し、病気の早期回復を助ける効果があります。厚生労働省のエビデンスが示す通り、適した口腔ケアを行うことで入院期間が短縮されるという効果は、多くの患者様にとって大きなメリットです。病気の予防や治療の効果を高めるために、日々の口腔ケアをぜひ見直してみてください。
  • 歯みがき
    歯ブラシや電動歯ブラシを使って、丁寧に歯を磨く。
  • 舌の清掃
    舌に付着した汚れを除去することで細菌の繁殖を防ぐ。
  • マウスウォッシュの使用
    殺菌作用のある洗口液を使って、お口の中を清潔に保つ。
  • プロによるケア
    歯科医師や歯科衛生士による定期的な専門ケア。

金属製品との接触で皮膚に異常がおこる

金属アレルギー
について

皮膚科と連携/専用紹介状有り
金属アレルギーとは?
金属アレルギーは、特定の金属に触れた際に免疫反応が過剰に起こり、皮膚炎や全身の不調を引き起こす疾患です。歯科治療で使用される金属が原因となることも少なくありません。
当院では皮膚科と連携することで、患者様のアレルギー反応を管理することが可能です。

当院の取り組み

お口の粘膜に金属が触れたり、あるいは銀歯が口腔内で溶け出すことで金属アレルギーを発症する患者様もいらっしゃいます。福山市の歯医者 河底歯科・矯正歯科では、アレルギーリスクをできるだけ避けるため、以下の取り組みを行っています。

  • 皮膚科でのパッチテストを推奨
    アレルギーの原因となる金属を特定するために、皮膚科でのパッチテストを受けていただきます。
  • メタルフリー治療
    金属不使用のセラミックやジルコニア素材を採用することで、歯科用金属によるアレルギーリスクを回避します。
  • 定期的なフォローアップ
    治療後も皮膚科と連携し、患者様の全身の健康状態をチェックします。

金属アレルギーの症状を軽減し、
患者様の快適な生活をサポートします!

歯科の観点から顎骨壊死のリスクを判断する

顎骨壊死
防ぐために

整形外科と連携/整形外科と連携
顎骨壊死(がっこつえし)とは?
顎骨壊死は、顎の骨が壊死してしまう病態で、抜歯や歯周病がきっかけとなる場合があります。
骨代謝を抑える薬剤(ビスホスホネート製剤やデノスマブ)を服用している患者様は特に注意が必要です。

当院の取り組み

顎骨壊死は骨粗しょう症の治療薬やがん治療薬などによる副作用として発症することがあります。
福山市の歯医者 河底歯科・矯正歯科では整形外科との連携により、このリスクを最小限に抑えることができます。

  • 事前の口腔内チェック
    抜歯や歯周病治療が必要な場合、整形外科医と相談し適切な治療スケジュールを立てます。
  • 術前管理
    薬剤服用歴を整形外科から共有してもらい、リスクを評価します。
  • 術後ケア
    治療後の感染リスクを防ぐため、細心の注意を払ってフォローアップを実施します。

顎骨壊死のリスクを低減し、
安全な治療環境を提供します!

糖尿病の症状を歯周病治療で緩和させる

歯科糖尿病
つながり

糖尿病内科と連携/整専用紹介状有り
糖尿病と歯周病の深い関係性について
糖尿病と口腔内の健康は深く関連しています。糖尿病患者様の血糖値管理には、歯周病治療が欠かせません。
一方で、歯周病が改善すると糖尿病のコントロールも向上することが分かっています。
歯磨きで落とせとない汚れを除去
エアフローで細かな汚れも落とす
エアフローは、専用のパウダーをジェット水流で歯に吹き付けることで汚れを落とす歯周病治療に必要な機械です。歯磨きだけでは落とせないバイオフィルムや歯周ポケットの奥の汚れまで取り除くことができ、虫歯や歯周病のリスクを軽減できます。また、従来のクリーニングと比べて効率的に汚れを落とすことができるのでお口を開けている時間や全体のメンテナンスの時間を短縮できるというメリットもあります。

当院の取り組み

歯科と糖尿病は切っても切れない関係性です。糖尿病患者は免疫力が低下しているため、歯周病になりやすく、歯周病が悪化すると炎症が全身に広がり、糖尿病の症状を悪化させることがあります。
福山市の歯医者 河底歯科・矯正歯科では、以下の取り組みを行っています。

  • 歯周病治療の実施
    定期的なメンテナンスで歯周病を予防します。当院では、エアフローや超音波スケーラーを使用し効果的なメンテナンスを行います。
  • 糖尿病内科との情報共有
    患者様の血糖値や全身の状態を把握し、適切な治療プランを策定します。
  • 健康管理の啓発
    歯周病治療が糖尿病の管理に与える影響について患者様にわかりやすく説明します。

歯科治療と内科治療の両面から患者様の健康を支えることを目指しています。

妊娠中の口腔トラブル解決から予防まで

の健康を
支える

産婦人科と連携/専用紹介状有り
妊娠中の口腔管理を考える
妊娠中の女性の健康は、赤ちゃんの健やかな成長と安全な出産に直結します。
その中でも、歯科と産婦人科は密接に関係しており、歯周病が妊娠や出産に与える影響は無視できません。
歯周病が胎児に影響を与える
歯周病と妊娠の関係
歯周病は、不妊リスク、早産リスク、低体重児出産リスクを高める要因となります。
歯周病による慢性的な炎症は、全身の健康を損ない、妊娠の成立に悪影響を与えることがあります。また、歯周病により産生される炎症性物質が血流を通じて胎盤に影響を与え、妊娠期間を短縮させるため、早産や低体重児出産のリスクが上がります。

memo

妊娠中の歯科疾患がおよぼす
影響についての根拠

北海道医療大学の加藤幸紀氏らによる「妊婦の歯周疾患と早産・低体重児出産」という論文では、妊娠中の歯周病が早産や低体重児出産のリスクを高める可能性が指摘されています。
また、滝川雅之氏の「妊婦の歯周病と早産・低体重児出産との関連性」に関する研究でも、同様の関連性が報告されています。
これらのことから、妊娠中の口腔管理には十分に気をつける必要があると言えます。

当院の取り組み

歯科治療は、母体と胎児の健康を守るための重要なケアの一環です。当院では、妊婦さんの口腔内健康を守るため、産婦人科との密接に連携を行い、妊婦さんとそのご家族の健康をトータルでサポートしていきます。歯科治療が母と子の未来に与える力を、ぜひ実感してください。

  • 歯周病治療と予防
    妊娠中のホルモン変化により、歯周病が進行しやすくなります。当院では、エアフローや超音波スケーラーを活用した定期的なメンテナンスで、歯周病を予防・治療しています。エアフローは、短時間で効率よくバイオフィルムや歯周ポケットの奥深くにある汚れを除去し、妊婦さんの負担を軽減します。
  • 産婦人科との情報共有
    産婦人科と連携し、妊娠中の女性の全身状態や妊娠経過を把握します。これにより、安全かつ適切な歯科治療プランを策定し、母体と胎児の健康を守ります。
  • 健康啓発活動
    妊婦さんやその家族に向けて、歯周病が妊娠や出産に及ぼす影響についてわかりやすく説明し、予防の大切さを広めています。

歯科と産婦人科の連携で未来を
支えていきます!

マウスピース治療で正しい呼吸をサポート

歯科治療が睡眠の
を向上させる

耳鼻科と連携/専用紹介状有り
健康を脅かす睡眠時無呼吸症(SAS)
睡眠時無呼吸症候群は健康を阻害する深刻な疾患です。2003年に山陽新幹線で発生したオーバーラン事故において、運転手が8分間居眠りしたことがありましたが、後にこの運転手はSASと診断されました。
睡眠時無呼吸症(SAS)は、睡眠中に呼吸が一時的に止まることで、日中の眠気や集中力の低下、高血圧・心疾患のリスクを高める疾患です。特に重度のSASは、突然死のリスクを伴うこともあり、症状に適した治療が不可欠です。歯科と耳鼻科は密接に関係しており、マウスピース治療は耳鼻科と連携することで、より効果的な治療が可能になります。
軽度〜中度の患者様にオススメ !
マウスピース治療の有効性
SASは、単なるいびきの問題ではなく、さまざまな健康リスクを高める要因となります。
睡眠時無呼吸症の治療には、CPAP(持続的陽圧呼吸療法)がよく知られていますが、軽度~中等度の患者様には、OA(マウスピース)による治療が有効的です。

睡眠時無呼吸症と健康の関係

  • 高血圧・心疾患のリスク
    呼吸停止による酸素不足が血圧を上昇させ、心疾患や脳卒中の原因となることがあります。
  • 日中の眠気・集中力低下
    睡眠の質が低下することで、仕事や運転に支障をきたし、事故リスクが高まります。
  • 糖尿病リスクの増加
    慢性的な低酸素状態がインスリン抵抗性を引き起こし、糖尿病の発症リスクを高めることが報告されています。

睡眠時無呼吸症と健康の関係

  • 気道を広げる
    下顎を前方に固定することで、舌の落ち込みを防ぎ、気道を確保します。
  • 日中の眠気・集中力低下
    コンパクトで持ち運びしやすく、旅行や出張時でも治療を継続できます。
  • 快適な装着感
    CPAPに比べて装着の違和感が少なく、継続しやすい。

当院の取り組み

福山市の歯医者 河底歯科・矯正歯科では、耳鼻科と連携し、患者様の状態に適したマウスピース治療を提供しています。

  • 精密な診断とカスタムマウスピース作成
    耳鼻科での詳細な検査をもとに、患者様の症状に適したマウスピースをオーダーメイドで作製します。歯型の精密スキャンを行い、快適な装着感と効果を両立した治療を提供します。
  • 耳鼻科との情報共有
    耳鼻科と密接に連携し、鼻の通気性や気道の状態を確認しながら治療を進めます。マウスピース単独ではなく、耳鼻科の治療と併用することで、より効果的な改善を図ります。

マウスピース治療で健康な未来を
つくっていきます!

memo

歯科と耳鼻科の連携で
快適な睡眠を支える

睡眠時無呼吸症は、適した治療を受けることで大きく改善できます。当院では、耳鼻科との密接な連携を通じて、患者様の睡眠の質を向上させ、日常生活におけるパフォーマンスの底上げをサポートします。
「いびきがひどい」「日中の眠気が強い」といった症状が気になる方は、ぜひ一度ご相談ください。
歯科治療が、あなたの健康な未来を支えます。

PICK UP

メタボリックドミノを防ぐ

「メタボリックドミノ」という言葉を
聞いたことがありますか?

この概念は、生活習慣病がドミノ倒しのように次々と進行し、最終的には命を奪う危険な状態を示しています。たとえば、高血圧が動脈硬化を引き起こし、最終的に心筋梗塞や脳卒中につながるように、一つの要因が全身の健康を大きく左右するのです。このメタボリックドミノにおいて、実は「口腔内ケア」が重要な役割を果たしていることをご存じでしょうか?

メタボリック・ドミノ

慶應義塾大学の伊藤裕教授が提唱する「メタボリックドミノ」の考え方によれば、全身の健康は一つの要因が悪化することで次々と他の問題を引き起こします。その中でも、口腔の健康が生命予後に与える影響は非常に大きいとされています。
実際、高齢者における研究(葛谷雅文氏の研究)では、「経口摂取が可能な人」の3年後の生存率は71.9%であるのに対し、「経口摂取が困難な人」は43.9%にとどまりました。この差が示す通り、「口から食べる」ことは健康長寿の鍵であり、口腔ケアが全身の健康を支える要因の一つなのです。

メタボリックドミノの引き金は
口腔ケアの不足から

  • 口腔内の細菌増加
    歯周病や虫歯の原因となる細菌が増えると、それらが血流を通じて全身に影響を及ぼします。特に、心血管疾患や糖尿病の悪化が挙げられます。
  • 栄養摂取の障害
    噛む力が低下したり、痛みがあると十分な栄養を摂取できなくなり、免疫力が低下します。
  • 経口摂取の困難
    口腔内の健康が損なわれると、食事が困難になり、最終的に経口摂取が不可能になるリスクが高まります。
  • 全身の炎症反応の増加
    歯周病による慢性的な炎症は、糖尿病や動脈硬化の進行を加速させます。

歯科でできる具体的なケア

福山市の歯医者 河底歯科・矯正歯科では、以下のような口腔ケアを通じてメタボリックドミノを防ぐお手伝いをしています。

  • 口腔内のチェック
    虫歯や歯周病の状態を診査し、必要に応じて早期治療を行います。
  • 歯石除去と歯周ポケットケア
    定期的に歯垢や歯石を除去し、炎症を予防します。
  • ブラッシング指導
    患者様の状況に合わせた効果的なブラッシング方法を提案します。
  • 義歯の調整
    入れ歯が合わない場合には調整を行い、咀嚼機能を回復させます。
  • 予防歯科の推進
    フッ素塗布やシーラントなど、虫歯予防を徹底します。
「食べる」をずっと楽しむために
口腔ケアが未来の健康を守る
メタボリックドミノは一見恐ろしい考え方ですが、歯科での口腔ケアを徹底することで、歯科疾患の進行を食い止め、未来の病気を今から予防できることを示しています。
「口から食べる」という基本的な機能を維持することで、全身の健康が守られ、健康寿命を延ばすことができます。河底歯科・矯正歯科では、患者様一人ひとりに合ったケアを提供し、地域全体の健康に貢献したいと考えています。
口腔ケアの重要性を知り、未来の健康を守るための第一歩を踏み出してみませんか?
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医科歯科連携で
健康をトータルサポート

当院では、患者様一人ひとりの健康を全身的にサポートするため、皮膚科、整形外科、糖尿病内科、産婦人科、耳鼻科との連携を強化しています。各分野の専門医と協力し、症状に適した治療を提供することで、患者様が安心して治療を受けられる環境を整えております。
なにかございましたら福山市の歯医者 河底歯科・矯正歯科までお気軽にご相談ください。

TOTAL
SUPPORT

よくあるご質問

医科歯科連携はどのような場合に必要ですか?

周術期管理が必要な場合や糖尿病、皮膚疾患、整形外科、産婦人科など全身的な健康が口腔内状態に影響する場合に必要です。

どのような医療機関と連携していますか?

当院は皮膚科、糖尿病内科、整形外科、産婦人科など複数の専門医療機関と連携しています。

周術期管理の費用はどのくらいかかりますか?

保険適用内で診療が行われるため、費用は比較的安価です。通常の初診料金が3,000円から4,000円で周術期管理が2,000円までです。

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