八重歯は、歯科医学的には「犬歯」と呼ばれる部分の歯が外側に飛び出した状態を指します。犬歯は、本来、顎を動かす際のガイドとして重要な役割を果たしています。食事の際に顎の動きを助け、他の歯に負担をかけずに効率よく食べ物を噛むことができるようにするのが、犬歯の役目です。しかし、八重歯の状態では、この役割が十分に果たせなくなり、噛み合わせが乱れたり、他の歯に過度な負担をかけてしまいます。
自分の歯並びで気になるところ、治療に関するご不安をご相談ください。治療例もご覧いただき、治療前の不安を解消していただきます。
治療のスタートになります。
顔貌写真・レントゲン写真・歯型の採得を行います。
精密検査の結果を受けての診断になります。
患者様と同じゴールをイメージし、抜歯か非抜歯かなど詳しく治療計画を説明いたします。
装置を付けている間は、磨き残しリスクが高まります。まず口腔内の状態を良くしてから、必要であれば歯磨き指導も行います。
矯正治療専用の歯ブラシを処方いたしますので、きれいに磨きましょう。
受診したらすぐに装置が付くの?と思われがちですが、実は、矯正の装置が付くまでにバンドを入れたり、型取りをしたりする必要があるため、複数回通院していただきます。
(小児矯正の一期治療の場合はこのような装置はまだ使いません)
1〜2ヶ月毎に来院していただきます。
当院では、できるだけ長く保定装置をつけていただきます。ご希望があれば同意書にサインをいただいた上で保定装置を取ることも可能です。
八重歯の治療は、歯並びを整えるためのスペースを確保することから始まります。一般的には、4番目や5番目の歯を抜くことでスペースを作り、矯正を行います。歯を抜くことは患者様にとって大きな決断ですが、八重歯が強い場合に抜歯をしないと歯列全体が前に出てしまい、出っ歯のように見えることがあります。
一方で、八重歯の程度が比較的軽い場合は、歯を抜かずに矯正が可能です。ただし、その場合は歯をきれいに並べるため、1本1本の歯の横幅を減らす「ディスキング(IPR)」という方法を用います。患者様の口腔状態に合わせた治療方法を提案し、最適な結果を目指します。
CASE
BEFORE
AFTER
主訴: |
歯並びがでこぼこしており、噛んだ時に上下の歯が噛み合わない |
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診断・症状: |
叢生 左下E(乳歯)がまだ残存しているが非抜歯で矯正治療を開始する。 左下5番は埋伏していたがリンガルボタンで牽引及び開窓。 |
年齢(治療開始時): |
13歳 |
性別: |
女性 |
治療内容: |
最後の乳歯がもう少しで抜けるというタイミングで矯正治療を開始しました。マルチブラケットを2年装着しました。ガタガタの歯並びもきれいにそろい、舌側に倒れて生えてきた奥歯もまっすぐ起こすことができました。 |
抜歯部位: |
なし |
治療期間: |
2年 |