最近テレビを見ていると、歯を白くしている芸能人の方がたくさんいます。
少し前に話題になっていたのが、元プロ野球選手の新庄剛志さん。
顔だけではなく歯にも変化があったようです。
笑った時に白い歯が目立っていますが、これはホワイトニングではなくセラミックの差し歯です。
このように、きれいな歯になりたい!と思っている方の中で「歯の色を白くしたい」などと
色や見た目にこだわりを持っていらっしゃる方が最近増えてきたのではないでしょうか。
そこで今日は歯の色について書いていきたいと思います。
歯の構造には大きく分けて一番外側にある無彩色で光を通す素材である「エナメル質」、その下には黄色っぽい色をした「象牙質」、象牙質の中には神経である「歯髄」があります。
エナメル質の厚さや色と象牙質の色がその人の生まれつきの歯の色を決めているのです。
皮膚や髪の毛の色に個人差があるように、歯の色にも正常な範囲があります。
その影響するものとしては個体差、年齢差、歯の部位などです。
個体差は、たとえ黄色いと感じていても歯の色見本であるシェードガイドの範囲内に
おさまっていれば正常色です。
年齢差では、永久歯が生えたての子どもと高齢者の摩耗や咬耗した歯と比べれば、高齢者の方が明度は低く、黄色みは強いかと思います。
また、一本の歯でも歯の先端と歯と歯茎の間の部分では色が異なります。
このように歯の正常色は全部同じではなく、シェードガイドに代表されるように幅があります。
歯の着色・変色には、外来の着色物が歯に沈着するもの(外因性)と歯の内部から生じるもの(内因性)とに分類できます。
外因性・・・虫歯、歯磨き不足、嗜好品(お茶・コーヒー・煙草)など
内因性・・・遺伝性、先天性、薬剤(フッ素、テトラサイクリン系)など
その中でも、薬剤のテトラサイクリン系抗生物質は肺炎などの薬剤として使われていますが、胎児期や永久歯が形成される時期に多く投与されると、テトラサイクリンの抗生物質と反応し歯が変色してしまいます。このことをテトラサイクリン歯と呼んでいます。
テトラサイクリン歯は、黄色から褐色さらに黒色を呈するようになり、服用時期、使用量、薬剤の種類によって変色の程度は大きく異なります。
テトラサイクリン歯の治療法としては、軽度の症状であればホワイトニングは可能です。
しかし、重度になってくるとホワイトニングでは補えないのでラミネートべニアを使って修復をしていくことがあります。やり方は歯の削除量はわずかで表面の歯を被覆するようになります。
神経を保存できる方法であるので、このようにホワイトニングの効果が十分に得られない方のためにお勧めです。
また、当院のホームホワイトニングでは、せっかくホワイトニングをするのですから上顎と下顎で色がバラバラになってしまうことがないよう、患者さんにも色の変化を感じてもらえるように、上顎と下顎を同時にするのではなく、まずは上顎から始めてもらい、患者さんが満足された色になってから、上顎の色に合わせて下顎もホワイトニングをしてもらうようにしています。
どの程度白くしたいかを段階的に確認でき、新庄選手のように真っ白!でなければ、およそ1ヶ月で変化がわかるぐらいの白さになっていくと思います。ホームホワイトニングを始めた方は、一週間に一度来院していただくようになるのでその時に色の変化の確認をさせてください。
歯を白くする方法は、ホワイトニング、かぶせ物を白いものに変えるなどいくつかあります。
第一印象も大きく変わりますね。
家族、友人に自慢できるような歯の白さを手に入れてみてはいかがでしょうか。
この記事は、河底歯科・矯正歯科院長河底晴紀が書いております。
・歯学博士
・日本矯正歯科学会認定医
◾️所属
・FCDC
・福山市歯科医師会 理事
・一般社団法人福山市歯科医師会附属福山歯科衛生士学校 歯科矯正学講師