当院では、主に矯正治療やインプラント治療の際に、患者様の口腔内写真および顔貌写真を撮影させていただいています。これには明確な理由があり、治療の成功や患者様の健康維持にとって非常に重要なステップです。今回は、その理由と重要性について詳しく説明いたします。
口腔内写真・顔貌写真がもたらす多くの情報
写真撮影は、治療の正確性を向上させ、より良い治療計画を立てるための重要なプロセスです。当院では、「いつまでも素敵な笑顔でおいしく食事ができるように」という目標を掲げ、患者様の健康と生活の質(QOL)を向上させるために、包括的な歯科診療を行っています。
そのため、歯や歯茎の状態だけに注目するのではなく、顔の骨格や噛み合わせ、全体のバランスを含めた広範な視点で問題を捉えています。特に矯正治療やインプラント治療では、正しい診断と精密な治療計画が不可欠です。これらの治療には、患者様の顔や口腔内の詳細な情報が求められるため、写真が非常に役立つのです。
口腔内写真による詳細な診断
口腔内写真は、口の中の状態を詳細に記録し、治療前後の比較や進行状況の把握に役立ちます。特に次の点において重要です。
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歯並びや噛み合わせの確認
口腔内写真を撮影することで、歯の配置や噛み合わせがどのように変化しているかを詳細に観察できます。矯正治療を進めるうえで、これらの情報は欠かせません。 -
歯茎や周囲組織の健康状態
歯周病など、歯茎の状態も口腔内写真で明確に確認できます。目視だけでは見逃してしまう初期段階の炎症や、歯茎の変色、腫れなどを診断する際に有効です。 -
虫歯や歯の磨耗の確認
虫歯の初期段階や、噛み合わせが原因で歯が摩耗している場合も、写真を用いることでより詳細に確認できます。これにより、早期に治療が可能となり、患者様の歯の健康を長期間保つことができます。
顔貌写真による骨格や噛み合わせの確認
顔貌写真は、口腔内写真とは異なる視点から、顎や顔全体のバランスを確認するために使用されます。特に、次の点において有用です。
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顎のゆがみや噛み合わせの異常の発見
顔貌写真を用いることで、顎のゆがみや噛み合わせの問題をより広範に診断できます。特に矯正治療では、顔全体のバランスが重要であり、顎の位置や顔の対称性がしっかりと確認されます。 -
上下の骨格バランスの評価
顔貌写真を撮影することで、上下の骨格のバランスをチェックします。骨格の不均衡は噛み合わせや歯並びに大きな影響を与えるため、治療計画にとって非常に重要な情報となります。 -
笑顔や表情の確認
患者様が笑った時に、どのように歯が見えるか、表情にどのような変化があるかを顔貌写真で確認します。これにより、矯正やインプラント治療後の見た目の変化を予測し、治療のゴールを明確にします。
口腔内写真と顔貌写真を用いた診断の流れ
当院では、治療の一環として定期的に口腔内写真と顔貌写真を撮影し、治療計画の立案と進行管理に役立てています。以下は、診断の主な流れです。
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初診時の写真撮影
初診時には、患者様の現状を把握するために口腔内写真と顔貌写真を撮影します。これにより、治療の前後での変化を明確に把握できるため、治療の成果をしっかりと確認することが可能です。 -
治療中の定期的な撮影
矯正治療やインプラント治療の進行中にも、定期的に写真を撮影して治療が計画通り進んでいるかを確認します。もし計画にズレが生じた場合でも、早期に修正することができるため、安心して治療を進めることができます。 -
治療後の比較とフィードバック
治療が完了した後、最初に撮影した写真と比較し、患者様に治療結果を確認していただきます。治療がどのように進行し、どのような改善がなされたかを、具体的な写真を用いてご説明します。
デジタル技術を活用した精密な診断
当院では、最新のデジタル技術を駆使して、より正確な診断と治療を行っています。口腔内写真や顔貌写真もデジタルカメラを使用して撮影しており、高精度な画像をもとに診断を行います。これにより、患者様一人ひとりに最適な治療計画を提供できるのです。
デジタル技術の導入により、以下のようなメリットがあります。
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精密な診断
デジタル画像は高解像度であり、微細な変化や問題を見逃すことなく確認できます。これにより、早期発見と早期治療が可能となります。 -
効率的な治療計画
デジタルデータは保存が容易であり、いつでも過去の状態と現在の状態を比較することができます。これにより、治療の進捗を確認し、必要に応じて計画を調整することができます。 -
患者様へのわかりやすい説明
デジタル画像を用いることで、患者様にも視覚的にわかりやすく治療内容を説明することができます。特に、矯正治療やインプラント治療では、どのように治療が進むかを具体的に理解していただけるため、安心して治療を受けていただけます。
顔貌写真の活用と審美治療
矯正治療やインプラント治療だけでなく、顔貌写真は審美治療においても重要な役割を果たします。患者様の笑顔や表情に対して、どのように歯の形や配置が影響するかを確認するため、審美的な改善を図る際には欠かせない要素です。
例えば、ホワイトニングやセラミッククラウンの治療では、笑った時にどの程度歯が見えるか、歯の色や形が顔全体にどのように調和しているかを確認するために、顔貌写真を活用します。これにより、治療後の美しい笑顔をサポートし、患者様に自信を持っていただける結果を提供します。
患者様の将来を見据えた治療計画
当院では、ただ単に現在の症状を治すだけでなく、患者様の将来を見据えた治療計画を立てています。口腔内写真と顔貌写真を活用し、長期的な視点で患者様の健康と美しさをサポートします。
特に、噛み合わせや歯並びの問題は、将来的に全身の健康にも影響を与える可能性があります。歯や顎のバランスが崩れると、肩こりや頭痛、消化不良などの症状を引き起こすことがあります。当院では、これらのリスクを未然に防ぐため、総合的な診断を行い、適切な治療を提供しています。
結論:口腔内写真と顔貌写真が治療成功のカギ
口腔内写真や顔貌写真は、治療の成功と患者様の健康維持にとって欠かせないツールです。精密な診断と適切な治療計画を立てるために、これらの写真を活用することは、患者様にとって最善の結果をもたらします。当院では、最新のデジタル技術と共に、常に高い治療品質を追求しています。
麻生太郎さんの写真を拝借しましたが、これにより左の口角が下がっていることがわかります。
歯科専用のソフトで専門的に分析し、診断をさせていただいています。
この記事は、河底歯科・矯正歯科院長河底晴紀が書いております。
・歯学博士
・日本矯正歯科学会認定医
◾️所属
・FCDC
・福山市歯科医師会 理事
・一般社団法人福山市歯科医師会附属福山歯科衛生士学校 歯科矯正学講師