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【歯科医師が徹底解説】口内炎が白いのはなぜ?考えられる原因と治療法、放置してはいけない場合は?

日本矯正歯科学会認定医・歯学博士   河底晴紀

「口の中に白いできものがあって痛い…」

「これってただの口内炎?それとも何かの病気?」

そんな不安を感じてこの記事にたどり着いた方も多いのではないでしょうか。

実は、**「口内炎 白い」**という症状は、比較的よく見られるものですが、その正体や治療法はあまり知られていません。

この記事では、歯科医師であり有名ブロガーの私が、口内炎が白く見える理由から、治療法、セルフケアのポイント、口腔外科を受診すべきケースまで、詳しく解説します。


◆ なぜ口内炎ができるのか?まずは原因を知ろう

口内炎は、口腔内の粘膜に炎症が起きている状態です。単純に「できもの」と捉えるのではなく、その背景にある原因を理解することが大切です。

主な原因は以下の通り:

  • 栄養不足(特にビタミンB2・B6・B12、鉄)

  • ストレスや睡眠不足

  • 免疫力の低下(風邪や疲労)

  • 口の中の外傷(誤って頬を噛んだ、矯正器具が当たるなど)

  • ウイルスや細菌の感染

  • 口腔内の衛生状態の悪化

これらが重なると、口の中に傷や炎症が起こり、口内炎となります。


◆ 「口内炎 白い」ってどんな状態?

口内炎にはいくつかの種類がありますが、**白く見えるもののほとんどは「アフタ性口内炎」**です。

これは小さな円形または楕円形の潰瘍で、中央が白っぽく、周囲が赤くなっているのが特徴です。

✔ 痛みを伴うのが特徴

白い口内炎は見た目に反して強い痛みを感じることがあります。

特に、話す・食べる・飲み物を口に含むとしみるなど、日常生活に大きな影響を与えます。


◆ なぜ白く見えるのか?

口内炎の白い部分は、炎症や傷によって粘膜の細胞が壊れ、壊死組織が表面に現れている状態です。

これがいわゆる「白い膜」で、体が炎症と戦っている証拠でもあります。


◆ 放置しても大丈夫?それとも受診が必要?

白い口内炎は、通常1〜2週間程度で自然に治癒することが多いですが、次のような場合は要注意です。

✔ すぐに口腔外科医を受診すべきケース

  • 2週間以上治らない

  • どんどん大きくなっている

  • 出血を伴う

  • 痛みが極端に強い、またはまったく痛みがないのに大きくなっている

  • 白斑のような平らな病変で境界が不明瞭な場合

これらは、白板症や初期の口腔がんなど、別の疾患の可能性もあるため、早めに専門の口腔外科医に診てもらうことをおすすめします。当院には、広島大学病院口腔外科より毎週口腔外科医が外科処置にきてくれています。


◆ 歯科医院でできる治療:レーザーで一気に痛みを緩和!

当院では、痛みの強い白い口内炎に対してレーザー治療を行っています。

◆ レーザー治療のメリット

  • 痛みが即座に和らぐ

  • 治癒が早まる

  • 炎症を抑え、細菌感染を防ぐ

  • ほとんどの人が1回で楽になる

「レーザーを当てたら、その場でしみなくなった!」という声も多く、

市販薬でよくならない口内炎に非常に効果的です。


◆ 当院で処方する薬:デキサメタゾン軟膏

市販のパッチや塗り薬で改善が見られない場合、歯科では「デキサメタゾン軟膏」を処方することがあります。

デキサメタゾンとは?

  • ステロイド系抗炎症薬

  • 痛みや腫れを早期に抑える

  • 使用期間や回数は医師の指導のもとで管理

市販薬に比べ、即効性と抗炎症効果が高いため、つらい症状には非常に有効です。


◆ セルフケアも大切!自宅でできる予防とケア

口内炎は、日常のちょっとした習慣で予防・改善できることもあります。

◆ ① 口の中を清潔に保つ

  • 毎食後のやさしい歯磨き

  • アルコールフリーのうがい薬を使用

  • 舌や頬の粘膜も優しくケア

口腔内にプラークや食べカスが残っていると、細菌が増殖し口内炎が悪化します。


◆ ② バランスの良い食事を意識する

  • ビタミンB群(B2、B6、B12)を積極的に摂取

  • 緑黄色野菜、納豆、卵、レバーなどが効果的

  • 辛い物・熱すぎる物は控える

栄養が足りないと粘膜が弱くなり、口内炎ができやすく治りにくくなります。


◆ ③ ストレスと睡眠をしっかり管理

  • 睡眠時間は毎日6〜7時間以上

  • ストレスは口内炎の大敵!趣味や運動で発散を

「最近忙しかったな…」というときに口内炎ができる人は要注意。

自律神経のバランスが乱れると免疫が落ち、口内炎が発症しやすくなります。


◆ まとめ:白い口内炎は早めに歯科で相談を!

症状 対処法
1週間以内に痛みが軽くなる 自然治癒+セルフケアでOK
痛みがひどい/何度も繰り返す 歯科でレーザーや薬物治療を検討
2週間以上治らない/変色・拡大する すぐに口腔外科を受診

白い口内炎は、よくある症状だからこそ見逃されやすいですが、

正しい知識と対応で、すぐに痛みを緩和し、再発を防ぐことができます。

当院では、レーザー治療・デキサメタゾン軟膏の処方・生活指導までトータルでサポートしています。

「なかなか治らない」「痛みがつらい」そんなときは、我慢せずに早めのご相談を。


あなたの口内炎、もしかして放置していませんか?

“白いできもの”には理由があります。

専門的なケアで、すっきり快適な口内環境を取り戻しましょう!

この記事は、河底歯科・矯正歯科院長河底晴紀が書いております。

◾️資格

・歯学博士

・日本矯正歯科学会認定医

◾️所属

・日本臨床歯科学会

K-Project

・FCDC

MID-G 

広島県歯科医師会

・福山市歯科医師会 理事

第一三共ヘルスケアくすりと健康の情報局より

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