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アクチバトール(FKO)について〜製作過程も公開しています

日本矯正歯科学会認定医・歯学博士 河底晴紀

矯正歯科分野で用いられる「アクチバトール」という装置をご存知でしょうか?FKO(エフカオー)とも呼びます。

#アクチバトール製作過程

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アクチバトールは、顎の成長や咬合の改善を目的として設計された矯正装置で、特に成長期の子どもに適用されることが多い装置です。本記事では、アクチバトールがどのようなケースに適応されるのか、この装置を使用するとどのような効果が期待できるのか、そして使用時の注意点について解説します。


どんなケースに適応なのか

アクチバトールは、以下のようなケースで使用されます:

  1. 骨格性下顎後退症

    • 上顎と下顎のバランスが悪く、下顎が後退している場合に適応されます。

    • こうしたケースでは、顔貌の改善だけでなく、気道の確保や咬合の改善が必要となります。

  2. 成長期の咬合不正

    • 特に骨格がまだ成長途中の子どもに適しており、成長を利用して顎の位置や形状を調整します。

  3. 非外科的治療を希望する患者

    • 手術が必要とされる重度の症例ではない場合、非外科的な選択肢としてアクチバトールが活用されることがあります。

  4. 気道狭窄の改善

    • 睡眠時無呼吸症候群や気道狭窄の原因となる顎骨の形状改善にも適用されることがあります。

これらのケースで適応が判断される際には、矯正歯科医の詳細な診断が不可欠です。


この装置を使うとどうなるのか

アクチバトールを使用することで期待できる効果は次の通りです:

  1. 顎の正しい成長誘導

    • 装置の持つ機能により、下顎の成長を促進し、上顎と下顎のバランスを整えます。

  2. 咬合の改善

    • 正しい噛み合わせを実現し、歯並びや咀嚼機能を向上させます。

  3. 顔貌の改善

    • 下顎後退による凹凸のある横顔が改善されるため、審美的な効果も期待できます。

  4. 気道の拡大

    • 下顎の適切な成長により気道が広がり、呼吸が楽になる場合があります。

  5. 非侵襲的な治療

    • 外科手術を伴わない治療法として、患者の負担を軽減します。


注意点

アクチバトールを使用する際には、いくつかの注意点があります:

  1. 装置の装着時間を守る

    • アクチバトールの効果を最大限に引き出すためには、医師の指示通りの装着時間を守る必要があります。

    • 通常は一日12時間以上の装着が推奨されます。 基本的には、夜寝ている間に装着します。

  2. 口腔衛生の徹底

    • 装置を使用することで汚れが溜まりやすくなるため、ブラッシングや洗浄液の使用など、日々の口腔ケアが重要です。

  3. 適切なメンテナンス

    • 定期的に歯科医院を訪れ、装置の調整や状態確認を行う必要があります。

  4. 患者の協力が必要

    • 特に子どもの場合、保護者のサポートやモチベーション管理が治療の成否に直結します。

  5. 不快感への対処

    • 装置の装着初期には違和感を覚えることが一般的です。痛みや不快感が続く場合は速やかに担当医に相談しましょう。


まとめ

アクチバトールは、成長期の骨格矯正に大きな効果をもたらす装置であり、特に顎の成長や咬合改善を必要とする子どもに適しています。正しい使用方法を守り、定期的な診察やメンテナンスを行うことで、その効果を最大限に引き出すことが可能です。

矯正治療を検討している方は、ぜひ専門の矯正歯科医にご相談ください。適切な診断と治療計画によって、将来の健康と美しいこちらのページでも紹介しております。

この記事は、河底歯科・矯正歯科院長河底晴紀が書いております。

◾️資格

・歯学博士

・日本矯正歯科学会認定医

◾️所属

日本臨床歯科学会(SJCD)

K-Project

・FCDC

MID-G 

広島県歯科医師会

福山市歯科医師会 理事

 

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