日本矯正歯科学会認定医・歯学博士 河底晴紀
1. 専門性の違い
矯正歯科医の主な目的は、歯並びや噛み合わせの改善です。そのため、虫歯や歯周病の診断が一般歯科医ほど得意ではない場合があります。
2. 装置による視認性の低下
矯正装置(ブラケットやワイヤー)が歯に装着されることで、歯の表面や隙間が見えづらくなり、小さな虫歯を見逃す可能性が高くなります。
3. 患者の受診間隔の問題
矯正治療中は、患者さまが一般歯科の定期検診を怠るケースがあります。これにより、虫歯の発見が遅れることがあります。また矯正歯科への通院は月に1回となっており、極端な場合、この間全く歯磨きをしなければ、虫歯になることはもちろんあります。
当院が提供する安全な矯正治療
当院では、矯正治療中に虫歯が見逃されないよう、以下の取り組みを行っています。
1. 一般歯科医との連携
当院では、一般歯科医から矯正治療を紹介された場合、患者さまに紹介元の歯科医院での定期検診を続けていただくようお願いしています。これにより、矯正治療中も虫歯や歯周病の管理が行き届きます。
2. 矯正歯科医の臨床経験
当院の矯正歯科医は、矯正治療に特化する前に長年一般歯科での臨床経験を積んでいます。そのため、矯正治療中でも虫歯や歯周病の兆候を見逃さず、必要に応じて適切な処置を行うことが可能です。
3. 補綴治療との融合
当院では、矯正治療と補綴治療(かぶせ物やクラウンの治療)を融合させた総合的な治療を得意としています。これにより、虫歯が進行している歯や噛み合わせの問題を同時に解決することが可能です。
4. 患者教育の徹底
矯正治療中の口腔ケア方法や定期検診の重要性について、患者さまに丁寧に説明します。また、歯磨き指導や食生活のアドバイスを通じて、虫歯予防を徹底サポートします。
矯正治療中に虫歯を防ぐためのポイント
1. 定期的な検診を受ける
矯正治療中も、3〜6か月ごとに一般歯科での検診を欠かさないようにしましょう。
2. 正しいブラッシング方法を実践する
矯正装置があると歯磨きが難しくなるため、デンタルフロスやインターデンタルブラシを使用して、丁寧に清掃しましょう。
3. フッ素製品を活用する
フッ素入りの歯磨き粉や洗口液を使うことで、虫歯のリスクを軽減できます。
4. 食生活の見直し
砂糖を多く含む食品や飲料を控え、虫歯リスクを減らしましょう。食後すぐに歯を磨く習慣をつけることも効果的です。
まとめ
矯正歯科で虫歯が見逃される理由には、専門性の違いや視認性の制限が関係しています。しかし、当院では一般歯科との連携、矯正歯科医の豊富な臨床経験、補綴治療との融合などを通じて、虫歯を見逃さない体制を整えています。
安心して矯正治療を進めるために、ぜひ当院にご相談ください。患者さま一人ひとりに合わせた最適な治療をご提供いたします。
この記事は、河底歯科・矯正歯科院長河底晴紀が書いております。
・歯学博士
・日本矯正歯科学会認定医
◾️所属
・日本臨床歯科学会(SJCD)
・K-Project
・FCDC
・MID-G
・福山市歯科医師会 理事