日本矯正歯科学会認定医・歯学博士河底晴紀
歯医者に行くと「おえっ」となる嘔吐反射がつらく、通院が難しいと感じている方も多いのではないでしょうか?今回は、嘔吐反射が起こる理由と、それを防ぐための具体的な対策、お子様が嘔吐反射を感じた場合のアプローチについて解説します。また、嘔吐反射があっても安心して受けられる最新の自費治療方法についてもご紹介します。
嘔吐反射とは?その原因は?
嘔吐反射(おうとはんしゃ)は、喉や口の奥に刺激を感じた際に起こる不快感や吐き気のことで、歯科治療中にこれが原因で苦労する方も少なくありません。主な原因としては次のようなものが挙げられます:
- 過敏な神経反応:人によってはわずかな刺激でも敏感に反応することがあります。
- 心理的要因:歯科治療に対する恐怖心や過去のトラウマが関係していることも。
- 身体的な特徴:舌の位置や口腔内の形状が関係し、嘔吐反射が強くなる場合もあります。
嘔吐反射を防止するための対策
嘔吐反射を軽減するために、以下の方法が有効とされています:
- 深呼吸:緊張を和らげることで、嘔吐反射を起こしにくくします。治療中に落ち着いた呼吸を心がけるだけでも効果的です。
- 頭の位置を調整:少し前かがみにすることで、喉の奥への刺激が減ります。
- 自律訓練法:これは、自己暗示を用いてリラックス状態を作り出す方法です。たとえば「右腕が重い」「呼吸が楽である」などと繰り返し唱えることで、心身が落ち着くよう促します。歯科治療前にこの方法を試してみると、不快感が軽減する場合があります。
お子様の嘔吐反射への対応
お子様は特に不安が強いため、嘔吐反射を起こしやすいです。次のポイントを押さえて対応しましょう:
- 安心感を与える:お子様が治療内容に理解できるよう、やさしく説明します。
- リラックスのサポート:お気に入りの玩具を持たせたり、歯医者が怖くない場所だと感じてもらえるようにします。
- 医師とのコミュニケーション:お子様の不安を医師にも伝えて、治療の進め方を工夫してもらいます。
嘔吐反射が気になる方におすすめの「スキャン」治療
自費治療で利用されるスキャン技術は、嘔吐反射のある方に特におすすめです。従来のような粘土状の型取り材料を使わず、口腔内のデジタルスキャンを行うことで、精密なデジタル模型を作成します。この方法ではお口に異物を入れる時間が短くなるため、不快感が大幅に軽減されます。特に、かぶせ治療などで利用されるため、治療の負担を減らしながらも高品質な結果を提供します。
最後に
嘔吐反射が原因で歯医者通いが不安になっている方も、適切な対策を取ることで快適に治療を受けることが可能です。福山で、最新の治療技術を取り入れたクリニックでは、嘔吐反射を気にせず安心して通っていただける環境が整っています。歯医者が苦手な方でもお問合せください。
この記事は、河底歯科・矯正歯科院長河底晴紀が書いております。
◾️資格
・歯学博士
・日本矯正歯科学会認定医
◾️所属
・FCDC
・福山市歯科医師会 理事
・一般社団法人福山市歯科医師会附属福山歯科衛生士学校 歯科矯正学講師