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口腔内スキャナー(IOS)の導入率とは?歯科業界に革命をもたらす最新技術

日本矯正歯科学会認定医・歯学博士 河底晴紀

こんにちは、福山市の「河底歯科・矯正歯科」です。今回は、歯科治療の未来を大きく変えると注目されている「口腔内スキャナー(IOS)」の導入率について詳しくご紹介します。

口腔内スキャナーは、歯科医療におけるデジタル技術の進化を象徴するもので、患者様にとっても非常にメリットが多い画期的な機器です。しかし、世界的に広がりを見せている一方で、日本ではまだ導入が進んでいない現状があります。このブログでは、世界と日本の口腔内スキャナーの導入率、そしてそのメリットについて掘り下げていきます。

 

 

 

 

 

 

 

 

口腔内スキャナー(IOS)とは?

口腔内スキャナーは、歯科治療において従来の「粘土型の印象材」に代わり、3Dスキャン技術を使って口腔内のデータを取得するデバイスです。これにより、歯型を正確かつスピーディにデジタルデータとして取得し、患者様にとってより快適な治療が可能になります。

口腔内スキャナーは、歯の詰め物や被せ物を製作する際や、インプラント治療、矯正治療など、さまざまな歯科治療に利用されており、治療の精度を高めるだけでなく、患者様にとってもストレスの少ない体験を提供します。

当院が使用している口腔内スキャナーはデンツプライシロナのPrimescanです↓

 

世界の口腔内スキャナー導入率は50%

世界の歯科医療において、口腔内スキャナーの導入率は約50%と言われています。欧米を中心に多くの歯科医院がこのデバイスを導入し、デジタル技術を活用した高精度な治療を提供しています。特に、アメリカやヨーロッパではデジタル歯科が一般的になり、患者様からも高い支持を得ています。

口腔内スキャナーの最大のメリットは、従来の粘土型の型取りとは異なり、患者様が不快感を感じることなく、スピーディかつ正確に歯型を取得できる点です。また、スキャンしたデータをそのまま3Dプリンターなどに送信できるため、被せ物や詰め物の製作期間も大幅に短縮されます。これにより、患者様の治療回数も減少し、より効率的な治療が可能となっています。

日本における口腔内スキャナーの導入率は10%程度

一方で、日本の歯科業界における口腔内スキャナーの導入率は約10%と、世界に比べるとまだまだ低いのが現状です。デジタル技術の普及が進む一方で、歯科医院の設備更新や技術習得には時間がかかっているのが理由の一つです。

しかし、日本でも少しずつデジタルデンティストリー(デジタル歯科)の重要性が認識され始め、徐々に口腔内スキャナーを導入する歯科医院が増えつつあります。特に、都市部を中心に最新技術を取り入れる歯科医院が多く、患者様により高品質な治療を提供するための環境が整ってきています。

なぜ日本での導入率が低いのか?

日本での口腔内スキャナー導入率が低い理由はいくつか考えられます。

  1. コストの問題
     口腔内スキャナーの導入には高額な初期費用がかかるため、小規模な歯科医院では導入が難しいとされています。しかし、近年はコストパフォーマンスの高いモデルも登場しており、導入のハードルは少しずつ下がりつつあります。

  2. 技術習得の難しさ
     デジタル技術を習得するには、従来の手作業に慣れている歯科医師にとって新たな学習が必要です。デジタル機器の操作やデータ処理、さらにはCAD/CAMシステムの活用など、新しい技術に対応するための研修が不可欠です。

  3. 保険診療との関係
     日本では、保険診療の枠組みが限定的なため、口腔内スキャナーを使用した治療の一部は保険適用外となることが多いです。そのため、患者様にとっても費用面での負担が増える可能性があるため、導入に慎重になる歯科医院も少なくありません。

口腔内スキャナーの導入によるメリット

1. 患者様の負担軽減

従来の粘土型の型取りは、患者様にとって不快感があり、時には嘔吐反射を引き起こすこともあります。結構、お口の中にこの粘土のような型取りの材料が入ると「おえっ」となって苦しむ方も従来たくさんいらっしゃいました。

しかし、口腔内スキャナーはデジタルスキャンによって正確に歯型を取得するため、患者様の不快感を大幅に軽減できます。さらに、スキャンはわずか数分で完了し、治療のスピードも向上します。

2. 高精度な治療

口腔内スキャナーによって取得されたデータは非常に精度が高く、従来の手作業では難しかった微細な歯の形状まで詳細に捉えることができます。これにより、被せ物や詰め物が患者様の歯にぴったりとフィットし、違和感なく使用できるようになります。

3. 短期間での治療が可能

デジタルデータをそのまま加工機器に送り、補綴物(被せ物や詰め物)を迅速に製作することができるため、治療の待ち時間が大幅に短縮されます。これにより、患者様の通院回数も減り、忙しい方でも無理なく治療を受けられるようになります。

河底歯科では、株式会社K-Nextというデジタルラボが隣接しており、治療にも歯科技工士さんが立ち会ってくれるので、より精度・審美性が高い技工物が製作できます。

河底歯科・矯正歯科でのデジタルデンティストリー

当院では、福山市でいち早く口腔内スキャナーを導入し、患者様に最先端の歯科治療を提供しています。口腔内スキャナーを使用することで、従来の型取りによる不快感を解消し、より正確でスムーズな治療が可能となりました。

また、3DプリンターやCTスキャン、デジタルX線など、さまざまなデジタル技術を駆使し、治療の精度を高めています。これにより、インプラントや矯正治療、被せ物の製作においても、短期間で高品質な治療を提供できる体制が整っています。

さらに、当院では患者様一人ひとりに合わせたカスタマイズされた治療プランを提案し、治療前後の比較画像を提示することで、患者様にも治療の効果を実感していただけるよう努めています。

デジタルデンティストリーで未来の歯科治療を

口腔内スキャナーをはじめとするデジタルデンティストリーは、今後ますます普及し、歯科医療のスタンダードとなっていくでしょう。福山市で歯科治療をお考えの方は、ぜひ河底歯科・矯正歯科にご相談ください。

当院では、最先端のデジタル技術を活用し、患者様にとって快適で安心できる治療を提供しております。デジタルデンティストリーの力で、より精度の高い歯科治療を実感してみませんか?

この記事は、河底歯科・矯正歯科院長河底晴紀が書いております。

◾️資格

・歯学博士

・日本矯正歯科学会認定医

◾️所属

日本臨床歯科学会(SJCD)

K-Project

・FCDC

MID-G 

広島県歯科医師会

福山市歯科医師会 理事

一般社団法人福山市歯科医師会附属福山歯科衛生士学校 歯科矯正学講師

 

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