矯正治療が保険適用になるケースについて福山市の総合歯科河底歯科・矯正歯科Blog

日本矯正歯科学会認定医・歯学博士　河底晴紀

こんにちは、福山市にある河底歯科・矯正歯科です。今回は、多くの方が気になる「矯正治療が保険適用でできるケース」について詳しく解説いたします。矯正治療は、一般的には自費診療になることが多いですが、特定の病気や症状に該当する場合は保険適用が可能です。当院では外科矯正は行っておりませんが、外科矯正が必要なケースについては広島大学や岡山大学といった専門医療機関に紹介させていただいております。この記事では、保険適用となる矯正治療の症例について具体的にご説明します。

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岡山大学病院

矯正治療が保険適用となるケース

矯正治療が保険適用になるのは、一般的な歯列不正ではなく、特定の病気や機能的な問題を伴う場合です。以下に保険が適用される代表的な症例をいくつか挙げます。

1. 顎変形症

顎の成長異常や形態異常によって、上下の顎の位置関係が大きくずれ、噛み合わせに大きな影響を与える病気です。顎変形症は、口腔内の機能を著しく阻害するため、矯正治療だけではなく、外科的手術（外科矯正）が必要になることがあります。

当院では、顎変形症の患者様に対して、適切な診断を行い、外科矯正が必要な場合は広島大学や岡山大学などの専門機関にご紹介しております。

2. 唇顎口蓋裂（しんがくこうがいれつ）

これは、上唇や歯茎、口蓋に亀裂がある先天的な病気です。口唇裂や口蓋裂があると、噛み合わせや発音に問題が生じます。この場合、外科的手術とともに矯正治療が必要であり、保険適用となります。

3. 開咬（かいこう）

開咬とは、上下の歯が噛み合わない状態のことです。これにより、食べ物を噛み切ることが困難になったり、発音が不明瞭になることがあります。重度の場合、外科矯正と歯列矯正の組み合わせが必要となることが多く、保険が適用されます。

4. 先天性の歯の欠損症

生まれつき一部の歯がない状態を先天性欠損症といいます。この状態では、噛み合わせや歯の並びに大きな影響が生じるため、矯正治療が必要です。この場合、保険適用が可能です。

5. 顎関節症（重度のもの）

顎関節症は、顎の関節に異常があるために、口の開閉や噛み合わせに問題が生じる病気です。軽度の症例ではマウスピースによる治療などが行われますが、重度の場合は外科的治療とともに矯正治療が必要になることがあります。

当院での診療方針

河底歯科・矯正歯科では、患者様の口腔内の状況を詳しく診断し、保険適用の対象となるかどうかを慎重に判断しています。当院では外科矯正を行っていないため、顎変形症やその他の外科的処置が必要と診断された場合、広島大学や岡山大学の専門機関へ速やかにご紹介しています。

外科矯正の重要性と注意点

大切なのは、外科矯正が必要な症例であるかどうかを的確に診断することです。特に顎変形症のような重度の症例では、単なる矯正治療だけでは十分な効果が得られない場合があります。外科的処置と歯列矯正を組み合わせることで、より良い治療結果が期待できるため、こうした症例は専門医療機関に紹介し、最適な治療を提供することが大切です。

一方、外科矯正が必要な症例にもかかわらず、むやみに早期に手をつけることも避けなければなりません。誤ったタイミングや方法で治療を行うと、顎の成長や発達に悪影響を与える可能性があるため、慎重な診断と治療計画が必要です。

当院が提供する保険適用外の矯正治療

当院では、外科矯正を必要としない矯正治療に力を入れております。特に、見た目の改善や軽度の咬合不正に対応したマウスピース矯正やワイヤー矯正を提供しております。

マウスピース矯正

透明なマウスピースを使用して歯を動かす矯正方法です。見た目を気にせず、取り外しが可能なため、食事や歯磨きがしやすいという特徴があります。保険適用外の治療ですが、軽度の歯列不正に適しており、日常生活に大きな支障をきたすことなく治療を進められます。

ワイヤー矯正

従来から行われている矯正方法で、金属または透明なブラケットを歯に装着し、ワイヤーで歯を動かします。複雑な歯列不正にも対応可能で、確実な治療効果が得られます。

外科矯正が必要と診断されたら

外科矯正が必要な場合、患者様には治療に必要な期間や費用、リスクについてしっかりとご説明いたします。そして、当院で治療できない外科矯正のケースについては、

広島大学や岡山大学のような信頼のおける専門医療機関へご紹介させていただきます。外科矯正が必要と診断された場合、治療期間は通常の矯正治療よりも長くなることがありますが、最も効果的な結果を得るためにはこの手順が不可欠です。また、外科手術に伴うリスクやアフターケアの重要性についても、しっかりと患者様に理解していただけるよう丁寧な説明を心がけています。