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歯の本数は何本?多い人や少ない人もいる? 親知らずを入れて32本が正解

 

 

 

 

 

日本矯正歯科学会認定医・歯学博士

河底晴紀

今日は歯の本数や「過剰歯」「先天性欠損」についてお話しします。下記は歯がおおすぎる、過剰歯です。

乳歯は生後4~6か月ごろ下の前歯から生え始め、6歳ごろにはすべて生えそろい20本になります。6歳ごろから永久歯が生え始めると早いと小学校を卒業するころ、遅くても中学校を卒業するころまでには、乳歯はなくなりすべて永久歯になります。 永久歯はすべて生えそろうと28本、親知らずを合わせると32本になります。

 

しかし中には、それよりも多く歯が生えてくる「過剰歯」の方や少ない本数しか生えてこない「先天性欠損」の方がいます。

 

「過剰歯」について 過剰歯の大きさですが、普通の歯とほとんど変わらない大きさものから、小さなものまであり形もさまざまです。  過剰歯は上の前歯の真ん中に生えてくる場合が多く、前歯が3本ある状態になる、歯と歯のスペースが開きすきっ歯になるなど歯列不正や噛み合わせが悪くなり、見た目の美しさに影響があるだけでなく、機能的にも問題が生じる場合があります。 またお子さんの場合は、乳歯から永久歯に生え変わる際に過剰歯が永久歯の生えるスペースを塞いでしまい、永久歯が生えてこないケースもあります。

過剰歯の位置によっては、隣に生えている歯の神経とぶつかって痛みが起きる、隣の永久歯が不安定になるといったこともあり、最悪の場合には神経が死んでしまうため、まったく問題のない永久歯を抜歯しなければならなくなるということがあります。 過剰歯は子どもの頃に見つかることが多く、早めに抜歯をしておけば永久歯の出口を塞ぐこともなく、大きく歯並びに影響することもありません。 大人になってからの抜歯は永久歯が生えそろっていることもあり、場所によっては矯正治療が必要になってくるケースもありますが、歯並びや周囲の歯に影響がない場合はそのまま様子を見ることもあります。  

 

 「先天性欠損」について 生まれつき歯の本数が足りない状態を「先天性欠損」といいます。 原因ははっきりとないのですが、胎児の時期に歯のもととなる「歯胚」がつくられないことで、欠損歯となるようです。また、遺伝や妊娠中の栄養不足、全身疾患の影響、お腹の中にいるときに薬の影響を受けたなども考えられます。 先天性欠損の方は、押し出す大人の歯がないため、乳歯がそのまま残り続けている方が多くいます。

 

しかし、乳歯はむし歯のリスクも高く、根の吸収によりいずれは残っていた乳歯も抜けてしまうことがあります。 乳歯が抜けて放置すると、虫歯・歯周病・審美性への悪影響といったさまざまなリスクにつながる可能性があります。歯がない部分の両サイドの歯が、空いたスペースに倒れてくる可能性が出てきます。次第に「噛み合わせ」が悪くなってしまいます。

すると、食事中噛む時に一部の歯に過度な負担がかかることとなって歯周病のリスクが高まります。また、歯磨きもしにくくなり、プラークがたまり虫歯になるリスクも高まります。 そのため先天性欠損の方は、「矯正治療」「インプラント」「ブリッジ」「部分入れ歯」のいずれかの治療をして欠損部分を補う必要があります。

 

「過剰歯」と「先天性欠損」について少しは知っていただけたでしょうか。 過剰歯は20人に1人、先天性欠損は10人に1人と決して珍しいことではありません。

レントゲンなどの検査をしてから一緒に治療法も考えていきますので、お気軽にご相談くださいね!

初めての方はこちらを読んでご予約ください。

https://www.kawasoko-dental.com/first.html

この記事は、河底歯科・矯正歯科院長河底晴紀が書いております。

◾️資格

・歯学博士

・日本矯正歯科学会認定医

◾️所属

日本臨床歯科学会(SJCD)

K-Project

・FCDC

MID-G 

広島県歯科医師会

福山市歯科医師会 理事

一般社団法人福山市歯科医師会附属福山歯科衛生士学校 歯科矯正学講師

 

 

 

 

 

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