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妊活の前に歯周病治療を!歯周病治療をしないと流産だけでなく不妊のリスクが!

河底歯科・矯正歯科理事長河底晴紀

歯周病と不妊・早産の関係について

こんにちは、福山市で矯正治療を行っている河底歯科・矯正歯科の河底晴紀です。今回は歯周病と不妊・早産の関係について詳しくお話しします。歯周病とは、細菌の感染によって引き起こされる歯の周りの組織の病気です。進行すると歯を支える骨が溶けていき、最終的には歯が抜けてしまうこともあります。しかし、歯周病が口腔内だけでなく全身の健康に影響を及ぼすことをご存知でしょうか?特に不妊や早産との関係について、近年の研究で明らかになってきています。

・歯周病とは?

歯周病は、歯肉炎から始まり、放置すると歯周炎へと進行する疾患です。歯肉炎は歯肉の炎症に留まり、歯周炎になると炎症が歯を支える骨にまで及び、骨が溶けていきます。これにより、歯が動揺し、最終的には抜けてしまうことがあります。歯周病は、口腔内の細菌が原因であり、プラーク(歯垢)と呼ばれる細菌の塊が歯と歯肉の間に溜まることで発生します。

・ 歯周病と全身の健康

歯周病は口腔内だけでなく、全身の健康に影響を及ぼすことがわかっています。歯周病菌が血液を通じて全身に拡散すると、様々な健康問題を引き起こす可能性があります。例えば、歯周病菌は心血管疾患、糖尿病、呼吸器疾患、さらには認知症とも関連があることが研究で示されています。

・歯周病と不妊・早産の関係

・不妊との関係

近年、歯周病が不妊に影響を及ぼすことが注目されています。フィンランドで行われた研究によると、歯周病がある女性は妊娠しにくいことがわかっています。妊娠しなかった女性と妊娠した女性を比較したところ、妊娠しなかった女性は歯周病菌であるP.gingivalisが明確に多く検出されました。さらに、唾液や血清中のP.gingivalisに対する抗体が多い場合、不妊率が3倍に、明確に歯周炎である場合は不妊率が4倍近くに高まることが示されました。これらの結果から、歯周病が免疫やホルモンバランスに影響を及ぼし、生殖機能の低下を引き起こす可能性があると考えられています。

・早産との関係

歯周病が妊婦に与える影響も重要です。妊婦が歯周病になると、歯周組織の破壊が通常よりも速いスピードで進行します。これにより、歯周病菌がもたらす炎症物質が過剰に生成され、血管内に入り込み血液とともに全身に運ばれます。この炎症物質は子宮を収縮させるホルモンに似た作用を持つため、早産のリスクが非常に高くなります。歯周病でない妊婦と比べて、早産や低体重児出産のリスクが7倍以上になることが報告されています。

・妊娠前の歯科メンテナンスの重要性

妊娠前から定期的な歯のメンテナンスを受け、歯周病や虫歯を治療しておくことが非常に重要です。妊娠中は歯磨きが不十分になりがちであり、妊娠期に増加する女性ホルモンが歯周病菌を増殖させやすくします。そのため、歯周病菌が増えると免疫やホルモンバランスに影響を及ぼし、生殖機能の低下が懸念されます。

・妊娠中の歯科ケア

妊娠中はホルモンバランスの変化により歯肉が炎症を起こしやすくなります。そのため、定期的な歯科受診と歯科メンテナンスが欠かせません。また、妊娠中期(安定期)に入ったら、一度は歯科医師に相談し、必要なケアを受けることをお勧めします。妊娠前に歯科治療を受けることで、妊娠中の歯周病リスクを減少させることができます。

・早産を防ぐための歯科ケア

歯周病は早産のリスクを高めることがわかっています。妊娠中に歯周病が進行すると、歯周組織の破壊が速くなり、歯周病菌が血流に乗って全身に広がります。この炎症物質は子宮を収縮させるホルモンに似た作用を持ち、早産を引き起こすリスクが高まります。早産を防ぐためには、以下の対策が重要です。

・ 定期的な歯科受診

妊娠中も定期的に歯科受診を行い、歯周病の進行をチェックしましょう。歯科医師は歯肉の状態を確認し、必要に応じて適切なケアを提供します。

・適切な口腔ケア

妊娠中は口腔ケアを徹底しましょう。歯磨きだけでなく、フロスや歯間ブラシを使って歯と歯の間の汚れを取り除くことが大切です。また、うがい薬や歯周病予防のための洗口剤を使用することも効果的です。

・ 健康的な食生活

妊娠中は栄養バランスの取れた食事を心がけましょう。ビタミンCやカルシウムを多く含む食品を摂ることで、歯と歯肉の健康を保つことができます。

・適度な運動

適度な運動を行うことで、全身の血流を良くし、免疫力を高めることができます。妊娠中は無理のない範囲で運動を続けることが大切です。

・ストレス管理

妊娠中はストレスを溜めないように心掛けましょう。ストレスは免疫力を低下させる原因となります。リラックスする時間を持つことが重要です。

・歯周病と妊娠後の影響

歯周病は妊娠中だけでなく、出産後も影響を及ぼすことがあります。例えば、母親の歯周病が赤ちゃんに伝染する可能性があります。出産時に母親の口腔内の歯周病菌が赤ちゃんに伝わると、将来的に赤ちゃんが歯周病にかかりやすくなるリスクがあります。

・ 出産後のケア

出産後も定期的に歯科受診を続け、口腔内の健康を保つことが重要です。また、赤ちゃんの歯が生え始めたら、早期に歯科医師に相談し、適切なケア方法を学びましょう。・結論

歯周病は口腔内の健康だけでなく、全身の健康に大きな影響を与える病気です。不妊や早産のリスクを高めるだけでなく、心血管疾患や糖尿病などの合併症も引き起こす可能性があります。妊娠前から定期的な歯科メンテナンスを受け、歯周病や虫歯を治療しておくことが非常に重要です。妊娠中も適切な口腔ケアを続け、歯科医師の指導

を受けることで、健康な妊娠と出産をサポートします。

当院では、患者様一人ひとりに合わせた最適な治療を提供しています。歯周病や口腔ケアについてご質問やご相談がありましたら、いつでもお気軽にお問い合わせください。皆様の健康を心から願っています。

河底歯科・矯正歯科
住所: 広島県福山市三吉町2丁目14−8
電話番号: 084-931-0041

ウェブサイト: [河底歯科・矯正歯科公式サイト](https://www.kawasoko-dental.com)

このブログは皆さんの健康と快適な生活をサポートするために書かれました。ご自身やご家族の健康について不安がある方は、ぜひ当院にご相談ください。

河底歯科・矯正歯科は、最新の技術と豊富な経験を活かし、患者様に最適な治療を提供しています。お口の健康を守るために、私たちは常に最新の情報と技術を取り入れ、最高のケアを提供することを目指しています。

ご自身やご家族の健康について不安がある方は、ぜひ当院にご相談ください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

出典 NPO法人日本臨床歯周病学会

この記事は、河底歯科・矯正歯科院長河底晴紀が書いております。

◾️資格

・歯学博士

・日本矯正歯科学会認定医

◾️所属

日本臨床歯科学会(SJCD)

K-Project

・FCDC

MID-G 

広島県歯科医師会

福山市歯科医師会 理事

一般社団法人福山市歯科医師会附属福山歯科衛生士学校 歯科矯正学講師

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