事務局の河底です。
もう7月になりますのでタイトルのMVP受賞から数ヶ月がたってしまいました。
日本の歯科医院における教育に「Evidence」ををコンセプトに東京都で9医院を展開されている荒井先生が発足させたスタディーグループがMIDGです。
私たち歯科医院はプロとして最高の歯科医療を提供しなければなりません。
MIDGに出会い当院の教育環境は大きく改善されました。開院当初は、私と妻とスタッフ3名の小さい歯科医院だったので教育は先に入った先輩が教えるというスタイルが当たり前でした。その質のチェックもうまくできていない状況でした。
毎年規模が少しずつ大きくなるにつれ、小さな問題が少しずつ出てきました。当院に新卒で入った歯科衛生士、中途採用で入った歯科衛生士で少しずつやり方が違う、また新たに入ったスタッフはそのやり方の違いに戸惑う、などの問題がありました。教える側も新しくスタッフを迎え入れて嬉しいはずなのに、また一から教えないといけないと思う気持ちがあるのも事実でした。
表題のマニュアルコースでは職種別のマニュアルや医院の規則についてのマニュアルを作成し、年度末に全ての種類のマニュアルを点数化し、賞をいただけるものです。
院長には25年以上の歯科医師としての技術があります。
でもここまでたどりつくには多くの学会・講習会・多くの経験を積みたくさんの苦労もしてきました。ところがマニュアルがあるということは、
その院長が25年以上かけて積み上げてきたのものを大幅に短縮し、技術を確かに学べるという効果があります。
もっとわかりやすくいうとミシュラン3つ星のレストランのシェフが25年かけてつくりあげてきたレシピ。それを同じように開発しようとするとまた25年いやそれ以上かかるかもしれません。ところがそのレシピがあるとどうでしょうか?そのレシピを忠実に再現できる正確さがあれば次なるシェフは25年という歳月を経なくても同じメニューが作れるのです。
マニュアルを半年かけて作る作業は想像してはいたものの、想像以上に大変なものでした。はっきりいって、昭和世代の私はこんなマニュアルなんてなくて「書いて覚えなさい」「見て覚えなさい」で仕事をしてきた世代です。でもそういう気持ちは金輪際、捨ててここまで書く?!というくらい丁寧に書きました。
また、ただただやり方だけを書くのではなく、なぜこうするのか、まで記載したり、若い世代の人がマニュアルを見て読むのが辛くならないように文章をわかりやすくしたり、図解したり、それでも伝わらないものには動画まで作りました。
MIDGのマニュアルコースには毎年全国でもかなり勉強意識の高い歯科医院が集ってきています。その中でMVPに選ばれたということは診療をしていくうえで大きなモチベーションアップにつながりました。また、普段第三者機関に評価してもらう機会は多くはないので、日頃やっている診療への大きな自信にもなりました。新しく入ったスタッフにも、わかりやすくて早く覚えられると好評ですし、患者さんにとってもより高い技術を提供できます。
私たちはこれでいいや、という満足のもとには発展はないと考えています。さらに進化を続けて、プロとして最高の歯科医療を提供できるよう進んでまいります。
この記事は、河底歯科・矯正歯科院長河底晴紀が書いております。
・歯学博士
・日本矯正歯科学会認定医
◾️所属
・FCDC
・福山市歯科医師会 理事
・一般社団法人福山市歯科医師会附属福山歯科衛生士学校 歯科矯正学講師