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子供の歯並びを守るために – お母さんが知っておくべき口呼吸の予防法

 日本矯正歯科学会認定医 河底晴紀

福山市の矯正歯科院長の河底晴紀です。最近、子供さんでお口があいている子が増えているように思います。

 

 

 

 

 

 

歯並び悪化を予防するための重要な情報をお届けします。特にお母さんたちが知っておくべき最近の子供たちの口呼吸の問題についてお話しします。

口呼吸が増えている背景

最近、診療していて感じることですが、口を開けている子供が増えています。環境の変化、花粉症やアレルギーの増加、そして鼻炎が原因で鼻が詰まり、口呼吸になっている子供が多いようです。また、口腔周囲筋の未発達も原因の一つです。今日は、赤ちゃんの時から口の周りの筋肉を鍛え、将来しっかり鼻呼吸ができるようになるための習慣についてお話ししたいと思います。

母乳と哺乳瓶の選び方

生まれたばかりの赤ちゃんは母乳を飲みますが、母乳が出にくいお母さんもいらっしゃいます。この場合、哺乳瓶を使いますが、哺乳瓶の乳首が柔らかいと、少ない力でミルクが飲めてしまい、口の周りの筋肉が十分に発達しない恐れがあります。これが将来的な口呼吸の原因になることがあります。赤ちゃんの唇の力を鍛えるためには、硬めの乳首を選ぶことをおすすめします。

卒乳のタイミング

母乳やミルクを飲んでいる赤ちゃんは自然と鼻呼吸をしています。この時期に口の周りの筋肉をしっかりと鍛えることが、将来的な口呼吸の防止につながります。卒乳を急ぐと、口の周りの筋肉が十分に発達せず、鼻呼吸の習慣がつかないリスクが高まります。離乳食への移行は、赤ちゃんの発達に合わせてゆっくり行うことが重要です。

離乳食と食事の姿勢

離乳食が始まると、赤ちゃんは自分で食べたいという意欲が出てきます。自分で食べ物をつかんで口に運ぶ動作は、口の周りの筋肉や舌の使い方を学ぶために重要です。このプロセスを通じて、赤ちゃんはしっかりとした咀嚼力を身につけます。

スプーンの選び方

離乳食開始時には、柄が長く、口に入りやすい小さなスプーンを使うと良いでしょう。赤ちゃんが自分でスプーンを持ち始めたら、口に入りやすく、握りやすいものを選んであげてください。

正しい食事姿勢

赤ちゃんが自分で座れるようになるまでは、抱っこやベビーラックを利用し、食事をサポートしましょう。お座りができるようになったら、安定した椅子に座らせ、足底が床にしっかりつくようにして力が入る姿勢を保つことが大切です。

健康な成長と歯並びのために

これらのポイントを押さえ、赤ちゃんの頃から口の周りの筋肉をしっかりと鍛えることで、鼻呼吸の基礎を作ることができます。これが健康と歯並びに大きく関係してきます。お母さんたちには、赤ちゃんの成長を楽しみながら、しっかりとした口呼吸の習慣を身につけさせてあげてほしいと思います。

歯並びと全身の健康

歯並びが悪いと見た目だけでなく、全身の健康にも影響があります。歯がデコボコに並んでいると、しっかりと磨くのが難しく、歯垢が残りやすくなります。これがむし歯や歯周病の原因となります。また、歯並びが悪いと、食べ物をしっかり噛めず、胃腸に負担がかかることもあります。さらに、発音がしにくくなったり、顎関節症を引き起こす可能性もあります。

子供の歯並びに影響を与える要因

姿勢の影響

子供の歯並びに影響を与える要因として、姿勢も重要です。例えば、赤ちゃんの頃からの抱っこの仕方や寝かせ方、さらには座る姿勢などが影響を与えます。特に、背中を丸めて座る姿勢やうつ伏せで寝る習慣があると、顎の発達に悪影響を与えることがあります。

食事の硬さと噛む力

現代の食生活では、柔らかい食べ物が多くなりがちですが、硬い食べ物をしっかり噛むことは、顎の発達にとって非常に重要です。噛むことで顎の骨が刺激され、強く発達します。例えば、ニンジンやリンゴのような硬い食べ物を積極的に取り入れると良いでしょう。

呼吸の習慣

口呼吸が習慣化すると、口の中が乾燥しやすくなり、歯周病やむし歯のリスクが高まります。また、口を開けていることで、舌の位置が低くなり、歯並びに悪影響を与えることもあります。鼻呼吸を習慣づけるために、日常的に意識して取り組むことが大切です。

歯科矯正の重要性

矯正治療は、歯並びを整えるだけでなく、口腔内の健康を維持するためにも非常に重要です。歯並びが整うことで、歯磨きがしやすくなり、むし歯や歯周病の予防にもつながります。また、正しい噛み合わせを実現することで、消化器官への負担を減らし、全身の健康をサポートします。

矯正治療のタイミング

矯正治療を始めるタイミングは、子供の成長段階に合わせて決めることが重要です。早期に治療を始めることで、顎の成長をコントロールし、将来的な歯並びの改善が期待できます。特に、乳歯から永久歯への生え変わりの時期は、矯正治療の効果が高い時期です。

親ができること

定期的な歯科検診

子供の歯並びを守るためには、定期的な歯科検診が欠かせません。早期に問題を発見し、適切な対策を講じることで、将来的な矯正治療の必要性を減らすことができます。定期検診では、歯科医師が子供の口腔内の状況をチェックし、適切なアドバイスを提供します。

健康な生活習慣の確立

健康な歯並びを保つためには、日常の生活習慣が重要です。バランスの取れた食事、適切な睡眠、そして規則正しい生活リズムを確立することで、子供の健康な成長をサポートします。特に、食事の際には硬い食べ物を取り入れ、しっかり噛む習慣をつけることが大切です。

矯正治療の相談

子供の歯並びに不安がある場合は、早めに歯科医師に相談することをおすすめします。矯正治療の必要性やタイミングについて、専門家の意見を聞くことで、適切な対策を講じることができます。また、矯正治療に対する理解を深めることで、子供の将来的な口腔内健康をサポートできます。

まとめ

子供の歯並びを守るためには、日常の生活習慣や早期の矯正治療が重要です。赤ちゃんの頃からの適切なケアと、親ができる対策を実践することで、健康な成長をサポートしましょう。福山市で矯正治療を考えているお母さんたちへ、赤ちゃんの頃からの正しい習慣が、将来的な歯並びや健康に大きな影響を与えることを理解していただけたらと思います。何かご質問やご相談があれば、ぜひ河底歯科・矯正歯科までお問い合わせください。私たちは、皆様の健康と美しい笑顔をサポートいたします。

お子様の矯正治療はこちらをご覧ください。

 

この記事は、河底歯科・矯正歯科院長河底晴紀が書いております。

◾️資格

・歯学博士

・日本矯正歯科学会認定医

◾️所属

日本臨床歯科学会(SJCD)

K-Project

・FCDC

MID-G 

広島県歯科医師会

福山市歯科医師会 理事

一般社団法人福山市歯科医師会附属福山歯科衛生士学校 歯科矯正学講師

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