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親知らずってなに?!どうすればよい?

「最近親しらずがうずいてきて、歯医者さんで抜いてもらおうかなぁ~。」

友達との会話でこんな話題が出てきました。体調不良の時や季節の変わり目にうずくという方もいて、痛みがひどい方は痛み止めの薬を飲んで症状を抑えているという話も聞きます。

そもそも親しらずとはどういった歯なのでしょうか。そしてなぜ痛むことがあるのでしょうか。

 

まず永久歯の名称と本数について学んでいきたいと思います。

上の歯を参考にしてみます。上の前歯中央から右に移動して確認していきましょう。鏡で自分の歯を指さしながら確認してみるとより分かりやすいと思います。

1番目の歯:中切歯、2番目の歯:側切歯、3番目の歯:犬歯、4番目の歯:第一小臼歯、5番目の歯:第二小臼歯、6番目の歯:第一大臼歯、7番目の歯:第二大臼歯、8番目の歯:第三大臼歯

と計8本あり、それぞれの歯に〇〇歯と名前がついています。

この並びのセットが右上、左上、右下、左下と4ブロックあり、永久歯は8本×4ブロックで合計32本が一般的です。

指さして確認した時、7番目までしかなかったという方もいるかもしれません。歯を抜いた経験がない方は7番目の後ろに8番目の歯である第三大臼歯が埋まっている可能性が高いです。

この一番奥にある第三大臼歯が別名「親しらず」といいます。

乳歯の生え始めとは違い、親がこの歯の生え始めを知ることはない・・ということが「親しらず」の語源になっているそうです。

現代人の顎は昔の人より小さくなっているので第三大臼歯まで生え切らず埋まっていることや歯の頭が少し出ていることが多いです。もちろん完全に生えている方もいます。

食事や普段の生活に支障がない場合は第三大臼歯が埋まっている状態でも全く問題ないです。第三大臼歯が完全に生えて上と下で噛み合っている場合も問題はありません。しかし

・頭が少し出ていて歯ブラシの毛先が届き切らず虫歯になっている

・埋まっている第三大臼歯が真横に生えて第二大臼歯を押して痛みが出る

・歯並びに影響している

 

こんな時は抜いた方がよいです。365日歯ブラシが当たっていない場所があると思うとぞっとしませんか??

抜き方にもパターンがあるので順番に見ていきましょう。

まずはパノラマレントゲン写真を撮り、歯がどのような向きで生えているか調べます。

歯が生えている種類は大きく分けて3種類に分けられます

①真っすぐ生えている

②斜めに生えている 

③真横に生えている 

抜歯を行う場合は表面麻酔を行い、局所麻酔を行います。

①真っすぐ生えている時は歯の頭をペンチのような器具(抜歯鉗子ばっしかんし)でつかみ、抜きます。

②斜めに生えている時は第三大臼歯や骨の一部を歯を削る機械で分割し、抜いていきます。

③真横に生えている時は歯茎をメスで開き、歯の頭と根を機械で削って分割し、頭を抜いた後根を抜きます。

メスで切り開いた後は抜歯した穴を針と糸で縫います。

この時期は寒い日が続いたり、風邪も流行っているので体調不良を抱えている方がいらっしゃるかもしれません。親しらずでお悩みの方は是非ご相談ください。

この記事は、河底歯科・矯正歯科院長河底晴紀が書いております。

◾️資格

・歯学博士

・日本矯正歯科学会認定医

◾️所属

日本臨床歯科学会(SJCD)

K-Project

・FCDC

MID-G 

広島県歯科医師会

福山市歯科医師会 理事

一般社団法人福山市歯科医師会附属福山歯科衛生士学校 歯科矯正学講師

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