睡眠時無呼吸症候群について ( その1 )

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 (1年間、ちょっと事情があり、更新を怠りました。)

 昨年、いろいろなことがありました。人生の一大転機ともなるような1年でした。かっこうよく言えば、“ターニングポイント”とでも言うのでしょうか。このことについては、いつか静かに考えてみたいと思っています。

 今回は、“睡眠時無呼吸症候群”の話です。 
睡眠時無呼吸症候群というと、「平成15年(2003年)2月に、山陽新幹線の運転手が居眠りをしていた」というニュースを思い出される方も多いでしょう。時速270kmのスピードで走っているのに、8分間も居眠り運転をしていたなど、想像するだけでもぞっとします。幸いATC(自動列車制御装置)なる有り難いシステムによって、大事には至りませんでした。運転手の話では、前夜は充分な睡眠(10時間)をとったということでした。
それなのに ・ ・ ・

 「いびきがひどい」と、家族や友人に指摘されたことはありませんか?
他人に迷惑をかけているばかりでなく、いびきをかくあなた自身に危険がせまっているのです。

 睡眠呼吸障害あるいは睡眠時無呼吸症とも言われる睡眠時無呼吸症候群(Sleep Apnea Syndrome : SAS)は、睡眠中に呼吸が止まることです。
 1976年、米国の精神科医ギルミノーが「10秒以上の気流停止が7時間の睡眠中に30回以上あるか、または1時間あたり5回以上みられる病態」と定義し、睡眠中に断続的に無呼吸(10秒以上続く気流停止)を繰り返し、結果として日中の眠気など種々の症状を呈する疾患が睡眠時無呼吸症候群です。

 睡眠中に“無呼吸”が起こると、呼吸を改善させようとして脳が中途覚醒し、睡眠を中断させるのです。その結果、いわゆる“睡眠時間”は長くても、真実の“睡眠(脳の休息)”が得られていないのです。

 原因としては、
    ・脳から呼吸刺激がなくなることで息が止まる(中枢性無呼吸
    ・のどの奥の空気の通り道がふさがれて窒息状態になる(閉塞性無呼吸
があります。ほとんどの場合が閉塞性無呼吸だと言われています。

 症状としては、
    ・いびき    ・就寝中の呼吸停止(家族など第三者が気づく)
    ・日中の眠気    ・就寝中の激しい体動    ・朝起床時の頭痛
    ・集中力減退、精神症状の出現(ひどい場合はうつ病と間違われる)
    ・不眠(「寝つけない」、「寝ていない」と自覚することがある))
などがあり、生活習慣病(肥満。高脂血症、高血圧、糖尿病など)の人に睡眠時無呼吸症候群が合併すると、心臓発作や脳卒中の危険性が増し、大変な状態となります。
 診断には、終夜睡眠ポリグラフ検査を行います。入院して計測する場合もありますが、最近では、携帯用の機器もあり、在宅で終夜睡眠ポリグラフ検査ができます。


 重症度のチェックは、下の表のように定義されています。
軽  症 中 等 症 重  症
既往歴
(エピソード)
テレビを見ている時に
ほとんど努力しないで
も起きていられる
仕事上の打ち合わせの
時に少し起きる努力が
必要
車の運転中にかなり 
努力しないと眠ってしま
1時間当たりの
睡眠閉塞呼吸数
( A H I )
5 〜 15 15 〜 30 30 以上
                                       (Dr. Krygerによる)
 閉塞性無呼吸の場合の治療法は、
   1.CPAP(シーパップ)療法 : 鼻マスクを通してコンプレッサーから空気を
     送り、その圧力によって閉塞部位を開放し呼吸を可能にします。
   2.耳鼻科的手術法 : 口蓋垂や軟口蓋、扁桃腺が長すぎたり大きかったり
     することが原因の場合、切除手術などを行います。
   3.口腔内装置 : 口腔内にマウスピース様の装置を入れて、下顎あるいは
     舌を前方に出し咽頭腔の開放を図る方法です。
   4.顎顔面外科手術 : 骨延長法によって上下顎骨を拡大して気道の開放を
     図る方法です。
   5.体重減少法 : 肥満により咽頭から軟口蓋にかけて脂肪が沈着している
     場合、狭くなった呼吸路を痩せることによって拡げる方法です。
などがあります。

 
私ども歯科医ができるのは、「口腔内装置」を製作し治療することです。
口腔内装置治療が有効であると診断され、医科医療機関からの診療情報提供に基づき口腔内装置を必要とする場合は、保険適用されます。

                  
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