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Aさんの夏休みの宿題 2003年9月 |
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私は30年以上矯正診療を続けていますが、夏休みなどに来院する子供たちに「夏休みを楽しく過ごしてるかい?」、「夏休みは楽しかったかい?」、「宿題は進んでいるかい?」などと話し掛けます。 今年も成人の方を除くほとんどの来院者に、同様に声を掛けました。 小学校低学年は、 「楽しい!」、 「ずいぶん肌の色が黒くなっているけど、海へ行ったの?」、 「海はきらいだから、プール」 などと、のびのび朗らかに答えてくれます。 小学校高学年や中学生になると、 「きびしい}、「きつい」などが半数、 「楽しくやってるよ」が半数くらいです。 受験勉強やクラブの合宿など、思い思いに頑張っているようです。 高校生になると、 「まあね!」と、意味ありげに“ニヤリ”と笑って、あまり多くを語ってくれません。 大学生は、 誇らしげに、自信満々といった感じで、私の問い掛けに応じてくれます。進学で福山を離れ夏休みにチェックに訪れる方が大部分なので、話もはずむのです。
そんな話をしながら口の中を見ていると、左の上顎の犬歯が萌出し始め、乳犬歯が動揺していました。 「Aちゃん、歯の抜け替わりを“科学研究”にしたら?」 「ふーん??」、 怪訝そうな顔で私の顔を見るAさん。 待合室で待っていたお母さんと相談した結果、私の提案を受け入れることになったようです。「表面張力の研究をしようと思ったのですが、なかなかうまくいかなくって」とお母さん。 早速、約束した “お口の写真(デジタルカメラで撮影し、プリントアウトしたもの)”、“歯列の発育表(胎生6ヵ月、出生時、・ ・ ・ 6歳時、12歳時、などの乳歯と永久歯の状況を図示したもののコピー)”、 “乳歯と永久歯の関係が分かる模型2個”などを、差し上げたり貸してあげたりして、勉強していただくこととしました。「Aちゃん、自分で歯を抜いて、歯の形をスケッチするんだよ」とアドバイスして、その日の診療を終えました。 私が小さい頃は、乳歯が自然脱落すると、 上顎の歯は、縁の下に投げ入れ「ネズミの歯と、かえとくれー」と言い、下顎の歯は、屋根の上に投げ上げ「スズメの歯と、かえとくれー」と言ったような記憶があります。今想うと、“スズメには、歯はないのになー”と不思議な気がします。 Aさんの夏休みの宿題、科学研究は期限内に完成しただろうか? |
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