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夏のスタミナ、鰻(ウナギ)について 2003年7月 |
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今回も新聞記事から、2003年(平成15年)7月10日の中国新聞に「世界初 ウナギ完全養殖」という大きな見出しを見ました。「何だ魚の養殖か!」と簡単に思われる方が多いかもしれません。・ ・ ・ そんな生易しいものではないのです。 新聞記事にも「食卓に上るウナギは99%以上が天然の稚魚(シラスウナギ)を育てた養殖もの。価格はシラスウナギの漁獲に左右される」とあります。 ずいぶん以前、ライオンズクラブの表敬訪問で台湾に行き、ウナギの養殖をして、生魚、白焼き、蒲焼などを日本に輸出しているという、地元メンバーの企業見学をさせていただきました。 その折に、「ウナギは卵から養殖できず、世界の海域で1〜2箇所でしか取れない稚魚(シラスウナギ)を購入して養殖する。卵からシラスウナギを育てることができれば、一攫千金も夢ではない」というような話を伺いました。
歯科領域でも古くから「歯周病(歯槽膿漏)でなくなった骨を完全に復活することが考案されたら、ノーベル賞ものだ」と言われてきました。 近年、再生医療ということが注目されています。名古屋大学医学部附属病院の歯科口腔外科で「再生外来」がスタートし、歯周病で骨が失われた部分に流動骨(注入型培養骨)を注射して、歯の周囲の組織を再生する治療を行っているとのことです。 (上田 実教授著、「再生医療とはなにか」、2003年4月27日発行、より) そして、流動骨を用いた治療が適当と思われても、次のような場合は行わないと明言しています。 ・ きちんと歯磨きができない ・ タバコをたくさん吸う ・ 糖尿病などの生活習慣病にかかっている “歯周病を引き起こす細菌を口の中から取り除いておく必要がある”ということのようですが、これらのことに注意することは、重度の歯周病にかかっていなくても重要なことです。 歯磨きは、“磨けている”ということが大切です。 また、同書によると、歯そのものの再生は実験的にはできているが、歯胚(歯のもとになるもの)再生の技術が本当に実現するには、5〜10年はかかるであろうと予測しています。 冒頭のシラスウナギの研究は、40年以上も取り組んだ結果だそうです。再生歯の研究成果も期待されるところです。 脊椎動物だけに存在する歯。その脊柱動物の中でもハチュウ類以下の動物のように、次から次に新しい歯ができてきたら、入れ歯やインプラントは必要なくなります。ヒト(哺乳類)と比べてハチュウ類以下の動物の歯は、 ・ 多生歯性である(一生のあいだにたびたびはえかわる) ・ 歯槽(あごの骨に歯を入れるためにあいている穴)と歯根膜(歯槽の壁 と歯根のあいだにつまっている組織)がない ・ 同形歯性(ヒトの切歯、犬歯、小臼歯、大臼歯のような形の違いがなく すべて単純な円錐形の似た形をしている)である ・ 歯の硬組織(エナメル質や象牙質など)の微細構造に大きな違いがある (藤田恒太郎著、「歯の話」より) などの違いがあるそうです。。 インプラントや再生歯に期待することもよいのですが、まず、現在ある自分の歯をムシ歯や歯周病でなくさないようにしましょう。それにはしっかりした自己管理が必要です。そのお手伝いをするのが、私たち歯科医療関係者だと考えています。 “噛む”ということは脳との関係が深く、痴呆や寝たきりを引き起こす要因を少なくすることにもつながると言われています。もし、天然の歯を失ってしまっても、入れ歯やインプラントで回復して“噛む”ことが大切です。入れ歯も、あきらめずに上手に使うことが肝要です。 QOL(quality of life、生活の質、生命の質)を高め、素晴しい人生を送るために天然の歯を大切にしましょう。他のものもそうであるように、 歯は失われたとき、その大切さを痛感し、後悔するものです。 |
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