外来語(カタカナ語)の言い換えについて
(インフォームドコンセント)
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  2003年(平成15年)4月26日の讀賣新聞で「国語研、言い換え最終発表」という記事を見た。「外来語(カタカナ語)の表現について検討している国立国語研究所(甲斐睦朗所長)は25日、一般に分かりにくいとされる62語について、日本語の言い換え例を最終発表した。・ ・  昨年12月の中間発表から「バリアフリー」「セカンドオピニオン」など17語の言い換え例が変わった。また、次回の言い換え検討対象語として「ユビキタス」「マルチメディア」など58語を明らかにした。・ ・  」という内容であった。


  そして、「 ・ ・ 中間発表で委員会が「最も良い出来」とした「
インフォームドコンセント=納得診療」には、 ・ ・  「説明と同意」も例外的に併記することにした。・ ・ 」とあった。

インフォームドコンセントは、
   広辞苑には「【informed consent】医学的処置や治療に先立って、それ承諾し選択するのに必要な情報を医師から受ける権利。医療における人権尊重上重要な概念として各国に普及。」とあり、
   英和辞典には「告知に基づく同意《医師から手術・治療に際してなされる医学的事実・危険などに対する患者(側)の同意》。」とあり、
   また、百科辞典では「(十分に知らされた上での同意)。患者が医師から、病気の内容、治療法、治る確率やその治療法の問題点、危険性などを詳しく知らされ、患者が納得してから治療を受けること。欧米では臨床試験など実験的な治療の場合にも必要とされている。」とある。

  昨夏、82歳になる義母が入院した。25年前にペースメーカーを埋設し、15年前に膀胱を全摘、人工膀胱を造設しており、3年前にはペースメーカー交換時に脳梗塞を起こしワーファリンを服用し続けている。今度は腎疾患だ。比較的短時間の手術であるらしいが、腎臓から直接外部に尿を出すための管の挿入手術である。尿が出なくなったことによる体調不良からの体力低下、ワーファリン服用による出血傾向、ペースメーカーを含む心臓への影響、脳梗塞の再発の心配、などなど難問山積である。
 
  担当医師は、起こり得るあらゆる問題点を懇切丁寧に説明して下さる。
インフォームドコンセントの実施である。そんなにいくつもの危険があるのならいっそ手術をしない方がよいのでは? 手術をしなくても死という最大の危機は避けられない状況だ。 やるしかない! 家族は悩み、決断する。 担当医師も同様の気持ちであろう。ただ、医師にとっては、多くの同じようなあるいはそれ以上の症状の患者さん・家族への対応の一つであり、家族にとっては、稀な出来事であるという違いがある。

  義母は手術後、ICUから2人部屋、6人部屋へと移動した。その間、3度意識を失い倒れこみ、蘇生処置を受けなければならない危機が生じた。1度はペースメーカーへの影響を無視して電気ショックを施行しなければならない状況にまで陥った。6人部屋へ移ったとき、同室の他の5人の方がなぜ入院しているのだろうと思われるほど元気そうに見え、本当にうらやましく感じたものである。

  退院して6ヵ月が経過した先週、車で40分ほどの親戚3軒に見舞いの礼を兼ねて義母が訪問した。「歩けるの! 」と、皆びっくりしたと同時に元気な姿を喜び合った。

  
インフォームドコンセントを受けた話であるが、私はインフォームドコンセントを行う立場にもある。“できるだけ平易な言葉で、分かり易く”、思ってはいても実践できているのであろうかと不安が付きまとう。当院で何10年も前から活用している、小型カメラで写した映像をテレビ画面に表示して説明をすることも、我々専門家が見ればあたりまえの映像が、一般の患者さんには理解し難い場合も多いようである。なぜなら、歯科関係者が毎日見ている口腔内を、一般のヒトはしげしげと見ることが一生のうち何回あるかを考えてみると、自ずと分かることである。

  最近では“癌の告知”は当たり前になっているし、それを行わなければ処置ができない場合もあると聞く。

  時代に即した、一人ひとりの心を慮った、温い触れ合いの中でのインフォームドコンセント。そんな
納得診療を心掛けて診療を続けたい。

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